AdobeCCの2019年版がリリースされたのでIllustratorCC2019の雑感などをいくつか。

Adobeの本国アメリカで開催のAdobeMAXでAdobeCCの各アプリのメジャーアップデートが発表されました。
Illustrator CC バージョンの新機能

今回のイラレの目玉はグローバルエディットオブジェクトを一括選択とフリーグラデーションでしょうか。
あとは文字パネルのフォント選択部分の大幅改定やツールパネルのカスタマイズ。トリミングビューなどが便利な機能として追加されてます。

が。いやはや今回のアップデートはちょっとトラブルが多いです。しかもクリティカルなヤツが結構あります。いろんなところが阿鼻叫喚です。
(一応クリティカルな不具合に関しては2日にパッチがリリースされましたので、そちらを当てて最新版にしといてくださいまし。)

カワココは半分お仕事みたいなものなので最新版入れてガンガン使いますが、印刷関係で特にお取引先とデータのやり取りを頻繁にする方は(仕事で使ってりゃ大半がそうでしょうけれども)本格的な導入はバグフィックス版を待った方が良いかもしれません。

グローバルエディットオブジェクトを一括選択

>オブジェクトを一括選択

これはバナーを作る際にとてもとても便利です。
ロゴなんかは変形した時用にシンボルにしちゃうんですが、ちょっとした飾りや部品など(吹き出しとかリボンとか!)の編集は意外に面倒なので、ここは一気に効率化できそう!
条件などはまた後日詳しく解説します。

フリーグラデーション

>フリーグラデーション

いやこれ面白いんだけど仕組みがわからんのです…。
メッシュのようなグリッドを作らず自由に色玉を増やせるグラデーションは非常に面白いです。図はサンプル用に作成したフリーグラデーションのイラストです。こんな細かい色の変化もかけます。便利。メッシュとどうやって使い分けるかですね。


謎な部分の仕組みのところなんですが、たとえば図では青緑、紺の2色を色玉に指定しています。が、左側には指定していない黄色が出現しているんですよねー…。
この黄色も、色玉の位置によって出たり出なかったり変わったりします。どうもスペクトル的に変化してるような感じなのですけれど、法則性が難しいです。
フリーグラデーションツールを指定したとき、デフォルトで入っている色はAdobeSenseiが最適なのを選んでくれてる(ハズ)ですので、その辺の機能なのかもしれんです。

ただ重大な欠点がありまして。コレ再配色(ライブカラー)が使えないんですよ…
こんなにたくさんの色玉、いっこいっこ選択して色変更するとか冗談じゃないので、再配色できるようになってから本格運用になりそうな気がします。

トリミング表示

>トリミング表示

アートボードの外側を自動的に非表示にしてくれます、これで作業中はマスクしなくていいし、外側に白い枠を配置して隠さなくてもいい。これは便利。派手な新機能もいいですが、こういうカユイところに手がとどく新機能はいいですよね。

フォント選択画面のリニューアル


いろいろとカユイところに手が届いたり遠のいたりしてる印象があります。
選択しているテキストオブジェクトがそのままフォントプレビューに反映されるのは素晴らしい。
☆のお気に入りマークが右端に移動したのはともかく、オンマウスしないとわからないのは逆に不便な気がします。感覚的なことなので人によると思いますが。
「さらに検索」がインストール済みのフォントを検索するのか、Adobe fontに探しに行くのかが解りにくい。正解は後者ですが、最初勘違いしてアレアレッ!?となりました。

カスタマイズできるツールバー

主にセミナーなどで説明しやすいように、基本的にツールバーのカスタマイズはしないんですが。この機能のせいで使ってるうちに気がつかないうちにツールが移動してしまっていることがありまして。ロック機能の実装が待たれます…。
→バージョン23.0.2で修正されました!
解決済みの問題 Illustrator CC 2019(バージョン 23.0.2)
あと作業内容によって使うツールが違うので、ワークスペースと連動して切り替えできるようになるといいですね。

CC2019がリリースされてから、既に2回修正アップデートがされています。
多機能すぎるIllustratorなんかは、最初からバグ無しでリリースするのはもう無理なので、細かく修正が入るのは歓迎ですよね。